SYU'S WORKSHOP
モゲラ
MOGERA FROM "THE MYSTERIAN"



東宝SF映画「地球防衛軍」に登場する「モゲラ」です。
「アオシマ文化教材社」のソフビ組み立てキットです。




1985・6年頃に(多分)発売されたキットです。
当時買って適当に色を塗り、そのまま放置してあったのですが、つい先日急に思い立ち、
「ラッカーシンナー」で全部色を落とし、再塗装したモノです。
ソフビキットの良いところは、この様に
「簡単に色塗りの再チャレンジが出来る」という点にあると思います。
「立体塗り絵」みたいな感覚で楽しむことが可能なのです。



あ、このモゲラも手が「ハサミ」じゃないか。
「メタルナミュータント」といい「金星ガニ」といい「バルタン星人」といい、この「モゲラ」といい、
私の作る「ソフビキット」はみんな「ハサミ者」なのは一体どうして?
というか、ここに至って「SFはハサミだ!」などと言ってしまう私なのであります。



モゲラの一番の特徴は、この「履帯(キャタピラ)」で覆われた胴体です。
映画の中では「侵略者ミステリアン」の使用する「土木作業用ロボット」という設定で、
この「全身履帯」によって、土中を掘り進んでいくのでした。
いやあ、何と豪快なロボットなのでしょう。



また頭部先端の「ドリル」がとっても格好良いと思います。
私はいろんな「フェチ」なのですが、実は「ドリル・フェチ」でもあるのでした。
ああ、「ドリル」って格好いいなー!



キット的にはオミットされていた「透明の顎」と「アンテナ」を追加工作しました。
透明の顎は「0,3ミリ透明プラ板」で、アンテナは「0,4ミリ真鍮線」で作りました。
それにしても、この「透明の顎」、何のためにあるのでしょうか?
昔から謎なのでありました。



この「背ビレ」は巨大な「回転ノコ」であります。
映画の中で、このノコを回転させ、地中を進むシーンが登場しています。



先端がちょんぎられた様なこの「尻尾」は、
「土木工事作業時にいろいろなアタッチメントが付けられる」という設定なのでした。



モゲラのバック・ビュー。



このモゲラ、
映画の冒頭で発砲する警官を冷然と焼き殺したりするかなり凶悪なヤツなのですが、
「でっぷり太ったボディ」に「ちょこんと乗っかった頭」というフォルムが、
何だかユーモラスで愛らしい雰囲気を、かもし出しているのでした。



今回もオリジナルとは少々違う色でキットを塗ってみました。
特に「首」と「腕」の辺りが映画の中の設定とは違っています。



塗装は各部分をマスキングし、「MR.カラー」で細かく色分けをしました。



その後、全体に「タミヤエナメル」の「ブロンズ」を吹き付け、よく乾燥させた後、
「隙間」や「フォルムの周辺部分」にだけ「ブロンズ色」が残る様に、
「エナメルシンナーを浸した布」で拭き取りました。
AFV模型塗装でいうところの「ウォッシング」の効果を狙ったモノです。

そしてさらに今回は、組み立てて完成した後、全身に、
「アクリル」の「クリアーセピア(水性ホビーのクリアーオレンジとスモークグレーを調合)」を
吹き付けてみました。
これは全体の色を「気持ちセピア方向に転ばせる」事によって
「レトロなSF映画のカンジ」を出したかったからです。



このモゲラが登場する「地球防衛軍(1957)」は、
東宝特撮の歴史の中で3番目に作られたカラー映画でした。
ちなみに、1番目が「白夫人の妖恋(1956)」で、2番目が「空の大怪獣ラドン(1956)」。

さらに、「東宝シネマスコープ」というワイド画面で作られた「超大作SF映画」でありました。
怪ロボット「モゲラ」を筆頭に、「ミステリアンの円盤」「ミステリアン・ドーム」、
熱線兵器「マーカライト・ファープ」や「アルファ号」「ベータ号」などの、
「SFガジェット」盛りだくさんの私の大好きな映画なのでした。





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