SYU'S WORKSHOP
BA-64B 装甲車
SMALL ARMORED CAR BA-64B
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「第二次世界大戦」の「ソ連軍」の「軽装甲車」です。
「AER」社のキットです。




戦前、戦中を通じソ連では様々なタイプの装甲車が作られましたが、
この「BA-64B」はその中でも小型の装甲車です。
乗員は2名。最高速度は80キロ。



ベースになったのは「ロシアン・ジープ」と呼ばれた「GAZ-64」という車輌でした。
それはアメリカの有名な「ウィリス・ジープ」を模倣してソ連で作られました。
その「ロシア版ジープ」のシャーシを利用して1941年に最初の「BA-64」装甲車が作られ、
さらに、改良型として1943年に作られたのが、この「BA-64B」なのでした。



さらに、この多面型で構成された車体には
ドイツ軍の偵察装甲車「Sd kfz 221」の影響がありました。

アメリカのシャーシにドイツのボディ。

この臆面もない「いいとこ取り」の当時のソ連の設計思想は、
ある時には成功して「傑作車輌」を生み出し、
ある時には失敗して「ヘンテコ役立たず車輌」を生み出すのでした。
そのどちらも私は大好きなのでした。



このキットの出来はお世辞にも良いものとは言えず、
細かいところをいろいろと作り直してあります。

ボンネット上の「エンジン点検ハッチ」の「吸気口」を開け、
取っ手を「0,2ミリ真鍮線」で作り直しました。
車体横の「工具留め」類も薄い金属板の切り出しで直し、フェンダースティも追加工作。
ライトレンズは「FineMolds」の
「日本陸軍戦車用防弾ガラスセット 1」の中に入っていたモノを使用しました。
「ソフトワイヤー」でライトから出ているコードも追加しました。



多面型で構成されている車体には溶接跡を「プラペーパー」の細切りで再現。
銃塔部分にも「リベット」と「小さな取っ手」を追加工作しました。



この「BA-64B」、本来の武装は「デグチャレフ7,62ミリ機関銃」なのですが、
「資料本」を見ると「対戦車銃」を搭載したパターンもあったらしく、
「断然そっちの方が格好良い!」と、そのタイプにしてみました。



これが「デグチャレフ14,5ミリ対戦車ライフル」です。
「DRAGON」の「SOVIET ANTI-TANK TEAM」から持ってきました。
これには、細かく「撃発ピン」などを追加してみました。

また、銃塔内には監視穴の「バイザー」を作って付けました。



コンパクトな銃塔から長く伸びた「対戦車ライフル」。
このアンバランスさが格好良いと思うのでした。



リア・ビューです。



車体後部の「牽引具」は、いつもの「極細チェーン」でディテールアップしました。



今回の塗装にはいつもの「ロシアングリーン」や「ダークグリーン」ではなく、
「MR.カラー」の「薄松葉色」をベースとして塗ってみました。
例えばいつか、今まで作ってきたソ連軍車輌を一堂に全部並べてみた時に、
「一つとして同じ色では塗られていない」という状態になる事が私の理想なのでした。

多分、当時の実際の車輌でもそおいう事だったんじゃないかなあ。


続きます。


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