SYU'S WORKSHOP
スクールデスク製作記
(1/3)
人なら誰しも今までに
「ああ、6分の1ドールが座れるスクールデスクが欲しいっ!」と思った事が
過去に2回や3回はあるのではないでしょうか?
ないか。
去年の暮れに(2000年の暮れ)ひょんな事から「6分の1ドール」の世界にハマってしまい、
当然の様に私も「ドール用のスクールデスクが欲しい」という思いに駆られ
「今日日そんなモノは普通に売られているだろう」と
まず最初にインターネットの世界とか街の人形ショップとかを探したのですが、
その当時、そんなモノはありませんでした。
(現在は、アゾン・インターナショナルから発売されていますね・・・)
「無いモノは自作するなり」というのが私の「座右の銘」。
というワケで「1/6スクールデスク」を作り始めたのでありました。
以下、その「製作記」を紹介していきたいと思います。
現実に存在するモノを「フルスクラッチ」するにあたって、
一番最初にしなければならないのは「資料集め」です。
インターネットで捜したところ幸いなことに
「学校用家具−教室用机・いす(JIS S1021)の日本工業規格の改正について」
というピッタリの資料を発見。
そこには新規格として「0号から6号」までの机と椅子の細かい寸法が載っていたのでした。
その中の「標準身長165センチ用」とされた「5号」サイズを
今回の「フルスクラッチ」の元サイズとする事にしたのでした。
各部分の寸法出しが終わった後(実寸を6分の1に換算したサイズを出して)、
いきなり各部品を切り出していく前に、
自分が今から作ろうとしている
「1/6スクールデスクがどのぐらいの大きさの造形物になるか」
「その各寸法が本当に妥当であるかどうか?」などを確認するために、
まずは適当な厚紙で簡単な立体物を作ってみます。
この段階で「少しデフォルメしたい部分」
(実際の縮尺物としては正しいけども、ミニチュアとしてはもう少し大きくしておきたい、
もしくは小さくしておきたい部分)をチェックし、判断、修正していくわけです。
その後、いよいよ素材を切り出していきます。
まずは、「スクールデスク」を構成している「パイプ部分」を
「直径5ミリのプラ棒」で作ることにしました。
各場所の寸法に合わせてカットした後、
それぞれを「1,5ミリの真鍮線」でつないでゆきます。
それを曲げて形を作ってゆきます。
この時に大切なのは、
「直角なところはきちんと直角に」「平行なところはきちんと平行に」となっている事です。
定規を当てながら「正確な直角」を出してゆきます。
「フルスクラッチ」の場合、多少の仕上げが悪くても、
この「直角」「平行」がきちんと出ていれば、
造作物的に見栄えの良いモノに仕上がるのです。
反対に言えば、
例え「仕上げが丁寧」でも、この「直角」「平行」が狂っていると、
見栄えの悪いものになってしまうのです。
折り曲げたところをパテでつなげてゆきます。
「タミヤのポリエステルパテ」を使いました。
硬化時間は60分以上と少々時間がかかるのですが、
後々の「削り作業」がやりやすいので私は愛用しています。
それが固まった状態です。
この段階ではこの写真のように「適当な盛りつけ」でOKです。
それを紙ヤスリで丁寧に削って「綺麗なR」を出してゆきます。
こうして「スクールデスク&椅子」の全ての「パイプ部分」を作っていきます。
次に「パイプ」以外のところを作っていきます。
机の「天板」と椅子の「座板」部分は「1,2ミリプラ板」を三枚重ねた「積層プラ板」で作ります。
が、椅子の「背もたれ板」部分には微妙な「R」がついているため、
その方法は取れませんでした。
そこで、
切り出した「1,2ミリのプラ板」の四隅に「エバーグリーン」の「L字プラ棒」を接着し、
まず簡単な「箱状」のモノを作り、
それを曲げて「Rのついた箱」を作ります。
Rをつけた事によって輪郭部分が「ヘロヘロ」になってしまいますが、
これは後で整形するので気にしないで次に進みます。
つづきます。
次のページへ
トップページへ
|
ご意見、ご感想はこちらまで |