SYU'S WORKSHOP
フラップター+ドーラ
FLAPTER AND YOUNG DOLA FROM
"LAPUTA:CASTLE IN THE SKY"

(1/2)


「宮崎駿」監督の1986年のアニメ映画「天空の城ラピュタ」に登場する
「フラップター」のキットです。
「TSUKUDA HOBBY」のプラモデルです。




1986年の映画が公開された夏前にはすでに発売されていたプラモデルです。
今でも模型屋で見かける事がある数少ない「宮崎メカ」のキットなのであります。
「宮崎メカ・フェチ」の私としては当時、即ゲットしたのですが、
少しいじっては押し入れにしまい込み、思い出してはちょっといじり、
そうして最近、ようやく完成に至ったのでした。



「天空の城ラピュタ」は、私の好きなアニメ映画です。
何よりも、その「スチーム・パンク」な世界観が、
私の「SF者」の琴線をくすぐるのです。
「スチーム・パンク」とは、SFの一つのジャンルで、
「蒸気と歯車といった旧態然とした動力機関で動く超メカが登場する
どこか懐かしい未来を描いたSF」の事。



その手のSFでは「オーニソプター」という「羽ばたいて飛ぶ飛行機械」が
よく登場しますが、このフラップターも、その一種。
「FLAP」とは「羽ばたく」という意味で、
この「フラップター」という名称はアニメ映画「ラピュタ」だけの造語です。
宮崎駿特有の「流線型」のボディと、リベットだらけの造形が、
とっても格好良いと思うのです。



私的に思い入れのある「宮崎メカ」のフラップター、
いろいろと細かく手を入れてみました。

キットのパーツを丁寧にすり合わせ修正した後、
「スジ彫り」の位置を変更しました。
元のスジ彫りをパテで埋め込み、新たな位置に「エッチング・ソー」で
スジ彫りを彫り直しました。
また、機体サイドの「排気口」を開けたり、
上部の「バルジ(突起物)」の形状も変更しました。
また、先端の「スカート部分」も鋭角的に変えてみました。
後部下面の「舵部分」も少し大きくしました。

さらに、最終的に胴体の「リベット」を全て打ち直しました。
使用したのは「IM PRODUCTS」の「スケール・リベット」というヤツ。
「1,0ミリ、1,2ミリ、1,6ミリ」のリベットがランナーにたくさん付いているモノで、
「リベット好き」な私の愛用アイテムなのでした。



アニメーションに登場するメカには、
当然、一番最初に基本設定画があるのですが、
実際はその登場シーンごとに、作画を担当したアニメーターごとに、
かなりの形状の違いがあるものです。
メーカーから発売されたキットというのは、
「その一つの造形例」なのだと私は思います。
ですから、そのキットが自分のイメージに合わない場合もあります。
そして、そんな場合には、
「どんどん、いじって自分のイメージに近いカタチに変えていく」
作業が必要になるのであります。



このフラップター、剥き出しの「操縦席」が非常に魅力的です。
私は「飛行機モデラー」では全くないのですが、
それでも「コックピット・フェチ」ではあるので、
そこにもいろいろと手を加えてみました。



計器類には愛用している「MODELER'S」の「ライトレンズセット」をはめ込みました。
さらに適当に「パイピング」を施してみました。
また「0,17ミリ」の「板おもり」で「安全ベルト」も追加工作してあります。



このフラップター、設定によれば、
全長・2メートル4センチ。
全高・1メートル22センチ。
全幅・7メートル20センチ。
速度・0〜111キロ。
下部ブースター使用時速度・182キロ。
航続距離・218キロ(無風巡航時)。
なのであります。
時速が「0〜」というのは、空中静止(ホバリング)が出来る
という事なのであります。
いやあ、欲しいなあ、これ。



このメカを使用するのは、齢50歳の女傑「ドーラ」率いる空中海賊「ドーラ一家」。
「ドーラの亡夫の発明品であった」、という設定です。
機構は振動の多い「クランクによる円運動」は避け、
「人工筋肉」の収縮によって四枚の羽根を動かし、
浮上し飛行する仕組みになっているのであります。
定員は2名。



キットのインスト(組み立て説明書)によれば、
「ボディ色はMR.カラーのカッパー色で」となっていましたが、
その色だと濃すぎる様に思われ
(また、MR.カラーのカッパーは色素の金属粒子がとても大きいのも嫌で)、
タミヤ・エナメルの「メタリックブラウン+チタンゴールド」で塗りました。
その上に、タミヤ・アクリルの「コッパー+ガンメタル」で
「ウォッシング」して仕上げてみました。



またキット付属の透明パーツは少々「厚すぎる」のが気になり、
「0,2ミリ」の「透明プラ板」で、羽根と風防ガラス部分を作り直しました。
これでさらにシャープさが出たと思います。

こうして「乗り物」が完成すると、
次にはそこに乗る「乗員」が欲しくなるわけです。



キットには「パズー」と「シータ」のフィギュアが付属していましたが、
天の邪鬼な私はそれを使用せず、
ふと、「若い頃のドーラを乗せたら格好良いかも・・・」
と思ってしまったのでした。

と言うワケで、エポキシバテによる「若い頃のドーラ」の
フルスクラッチをする事にしたのでありました。


続きます。


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