SYU'S WORKSHOP
巨神兵オーマ製作記
(前編)

(1/6)


「風の谷のナウシカ」の「巨神兵」を作る事にしました。


これは宮崎駿が描く
私の大好きな「異形キャラ」なのであります。

もちろん「巨神兵」は「生体メカ兵器」ですから、
とても魅力的な「宮崎メカ」とも言えるでしょう。

今回「フルスクラッチ」しようとしているのは
「アニメ版(1984)」ではなく、
「漫画版(1982〜1994)」の「巨神兵」です。
そう、
「ナウシカ」が「古エフタル語」で「無垢」と命名した、
あの孤高の戦士にして調停者
「巨神兵オーマ」なのであります。




まずは資料を集めました。

漫画「風の谷のナウシカ」は全7巻あり、
その「6巻ラスト〜7巻」で「巨神兵オーマ」は活躍します。
その中から「オーマ」の登場シーンを全てコピーし、
それを集めて「オーマ資料集」を作りました。

この資料を元に
「絶対押さえておかなきゃいけないポイント」や
「立体造型化する際にオミットする箇所」等を
総合的に判断していきました。



次に「フルスクラッチ」するサイズを決めました。
考えた末、
全長を「約30センチ」としました。

これ以上大きいと「私の手に余り」ますし、
また反対に、
これより小さいと「ティテールを作るのが難しい」
と判断したからでした。

設計図を書きます。
スケール的には「1/200」ぐらいになるのでしょうか。



これは「立体資料」としてゲットした
「カプセル玩具」の「骸骨標本」です。



「巨神兵」は「人型」の「生体兵器」であります。
神は自らの姿を模して人を創り、
人は己の姿を模して神を造ったのであります。



身体の「芯」として「自遊自在」を使いました。
これは「3ミリのアルミ棒」を「塩化ビニール」で被膜した造型材料です。



設計図と見比べながら
「胴体の長さ」や「腕や脚の長さ」を決めていきました。
これに「肉付け」していくのです。



「人体デッサン図」や「解剖図」などを参考にして、
立体物となった場合の
全体のフォルムを構想・夢想していきます。



とは言え
「リアルな人体フィギュア」を作るわけではありません。

今回私が目指そうとしているのは、
そして
私が「巨神兵オーマ」に与えようとしているのは、
中世の頃に「博物学者たち」が考えた
「ちょっと間違った(異形の)人体解剖図」
の雰囲気なのであります。



基本造型材料には「プルミエ(Premier)」という
石粉粘土を使ってみる事にしました。

実は私は今まで「石粉粘土」を使った事がなく、
いろいろな種類の中の何を選べば良いのか
最初はとても迷ったのですが、
パッケージの「高級」「軽量」というコピーを信じ
これを使う事にしたのでした。



つづきます。

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