私は昔から本や漫画、テレビや映画などに登場する「名台詞」を日記に書き留めておくようにしていました。 と言うワケで、今回も昔の日記からそれを抜き出してご紹介するのであります。 コメントはその当時のモノ。 ※印付きのコメントは今の私の補足説明です。 またまた前後の脈略無くズラズラズラと並べてみました。 「俺は神様じゃない。だから祈るんだ」 映画「スパルタカス」より。 ※「スパルタカス」は1960年のスタンリー・キューブリックの映画。 キューブリックほど「神との対峙」を描いた映画監督はいなかったのではないでしょうか。 もちろん、その代表作は「2001年」です。 「我々は夢と同じモノで造られている」 シェイクスピア。「テンペスト」より。 ※絶海の孤島に島流しにあった魔法使いプロスペローと娘ミランダ。 彼はその島で魔法書を読みふけり、島中に妖精・怪物たちを蘇らせていた。 ある日、そこに一隻の難破船が流れ着き・・・。 このシェイクスピアの有名な小説は、実は古典SF映画の傑作「禁断の惑星(1956)」の元ネタなのであります。 「夢には必ずワケがある」 映画「エクスプロラーズ」より。 ※「エクスプローラーズ」は1985年のジョー・ダンテ監督のSF映画。 この映画、宇宙人の造形など興味深い点もあったのですが、今ひとつ盛り上がりに欠けたSF映画でありました。 「夢は眠りを妨害しない」 筒井康隆。「玄笑地帯」より。 ※いつかエッセイにも書きましたが、私は昔から「夢」が好きなのであります。 夢を見るのも好きだし、夢に関する本を読むのも好きなのであります。 一時期は「夢日記」なるモノも付けていたほど。 「チャンポンするから酔うのではなく、チャンポンしている時はもう酔っているのです」 NHKの「酒についての」番組より。 いやあ、NHK、時々ウガっていて面白い面白い。 ※私は酒を飲む時にはあまり「チャンポン」はしない人なのですが(ウィスキー派なのでありますが)、時々、この「チャンポン」大好きな人って見かけますよね。 ビールから始まって日本酒に行き、途中ワインを入れて、仕舞いには梅サワーとか飲んでいる人。 端で見ていても悪酔いしそうなのですが、「チャンポン好き」な人は、それが楽しいんだろうなあ。 「シンイチにとっては同種が食われるのがそんなにイヤなことなのか?」 「当たりめえだろ!人の命ってのは尊いんだよ!」 「わからん・・・尊いのは自分の命だけだ・・・。わたしはわたしの命以外を大事に考えたことはない」 岩明均の「寄生獣」より。 ※「寄生獣」は漫画史に残るSF漫画の傑作だと思います。 何故誰も映画化しないんだろう? 「死の幼稚園バス」 本日たまたま見ていた日曜朝の「ソルブレイン」が最終回であった。 で、次週から新しい、が、そのソルブレインとたいして変わらないまたロボット刑事モノが始まるのであったが、それの第一回目のタイトルが、この「死の幼稚園バス」であった。 いやはや、仮面ライダー時代から、悪の秘密組織が襲うのは町の「幼稚園」なのであった。 この手の番組、進歩ってのはナイんかい? ※「特救指令ソルブレイン」は1991年から1992年にかけて放送されていた特撮テレビドラマ。 「死の幼稚園バス」という悪趣味なほどの馬鹿馬鹿しいネーミングには、非常にインパクトを感じるのであります。 「今の地球に必要なのは神ではない・・・強者(ツワモノ)なのだ・・・」 鳥山明の「ドラゴンボール」より。 ピッコロと同化する前の神のセリフ。 ※「力強い者が正義である」という少年ジャンプの連載漫画を代表するかの様なセリフであります。 「いらつしやい、いらつしやい。そんなに泣いては折角のクリームが流れるぢやありませんか。へい、ただいま。ぢきもってまいります。さあ、早くいらつしやい」 二人は泣いて泣いて泣いて泣いて泣きました。 宮沢賢治。「注文の多い料理店」より。 筒井康隆のエッセイ集「虚航船団の逆襲」に、この「泣いて泣いてと5回繰り返すところが凄い」と書いてあった。 いや本当に凄い。 ※「注文の多い料理店」は、客が料理を食えるのではなく、客が「料理」になってしまうという、ブラック・ユーモアの傑作。 「勝った方が、人間(人類)の敵になる」 これはゴジラ対ビオランテの時の宣伝コピーだったらしい言葉で。 NIFTYの「アニメフォーラム」を読んでいたら書いてあった。 かっこ良かったじゃないかぁ、コピーは。 ※「ゴジラ対ビオランテ」は、その発想自体は面白いと思ったのですが(ゴジラの遺伝子を注入された植物の怪物)、映画的には今ひとつでした。また、私、怪獣映画は大好きなのですが、何故いつも「○○対○○」になってしまうのかが疑問でもあります。 怪獣単体でも面白い怪獣映画が出来るのになあ、と思うのでした。 「おとぎの国の特徴なのだ。魔法の城に入り込んだ好運な人が現在の幸福な状態を壊したくなければ入る事を禁じられる部屋があり、決して開けてはいけない引き出しがあるのは」 「体内の蛇」より。P67から。 ※「体内の蛇」は、アメリカの「都市伝説」をまとめたレポート本。 「人生は2度ない。3度ある」 「うたう!大龍宮城」、鯨大王のセリフより。 おお、そおであったか! ※「うたう!大龍宮城」は1992年に放送されていた実写魔法少女モノ。 脚本の「浦沢義雄」のブッ飛んだ不条理ギャグとストーリィが毎回楽しみだったのであります。 さらに、この「うたう!大龍宮城」はミュージカル仕立てで、毎回毎回シュールな歌と踊りが繰り広げられていた、非常に贅沢な子供番組でありました。 松本「はいはい、先生。私、今、考えつきました。下は大火事、上は大水、これなーんだ?」 高橋「災害。かなり大きいやつ」 「LOGIN」、1992年8月号、P208より。 まったく、LOGINの記事の中には時々、驚くべき、そのノリといい、テンポといい、シュールで最高に面白いコメントがあるのであった。 これもかなり、面白い。 ※当時の(10年ぐらい前の)アスキーの出版物はどれもこれも面白かった。 才能のある編集者がたくさん揃っていた様に思うのであります。 「恋愛は外科手術に似ている」 ボードレールの警句。 ※大量の血が流れ、時には命を失う事もあるから、だっけだったかな? 「弱いモノ惨め」 ※出展不明。 私が考えたヤツかな? もちろん「弱い者イジメ」のもじりであります。 「ワープロで打った文章には魂がこもらない、って意見があるって?馬鹿な。万年筆から出てくる『魂』なんて、ずいぶん軽薄な『魂』もあったもんだよ。当然のことだけど、手段はなるべく簡素で、使用感が希薄なほうがいい。車だって運転し易いほうがいいだろ」 「ASAHIパソコン」。安部公房のセリフ。 ※昔、プロの作家たちの間に「原稿は手書きが良いか、それともワープロが良いか」みたいな論争があったのです。 今にして思うと、かわいらしい論争であった様な・・・。 「予告するぜ。てめーは見開きでぶっ殺す!!」 少年ジャンプ、富樫義博「幽遊白書」より。 恐るべき「魔界忍者」。 その中の卑劣な敵「爆拳」に対し、主人公「幽助」の怒りが爆発するのであった。 いやあ、いいな。漫画っぽくて。 ※当時(10年ぐらい前)、少年ジャンプの漫画は他の漫画誌に比べてやたら「大コマ」が多かったモノです(今でもそうかな?)。 「君達の悪に対する無知ぶりには我慢がならない」 ロブ・マグレガー「インディー・ジョーンズ 巨人の舞踏」より。 世界制覇を企む悪いドルイドに対抗するウィットホーンのキリスト教会の神父、フィリップ・バイルンの台詞。 ※インディ・ジョーンズは私の好きなキャラクターで、一時期、映画だけでは満足できず、小説もいろいろと読み漁っていたのです。 「何で敵であるはずのだんなを助けようとするんでやんす!?」 「敵の敵は味方だからさ・・・」 少年ジャンプ、小畑健「アラビアン冒険譚 ランプランプ」より。 倒れた主人公ランプを助ける悪者の側近の千眼魔神。 ランプの「生きている鎧」が彼に訊ねるのであった。 おお、少年漫画! ※少年漫画というよりも、いかにも少年ジャンプの漫画のセリフですね。 次から次へと現れる新手の敵!「最大の敵」の次には「真の敵」が現れ、さらに、その次には「究極の敵」が現れる! まさに「最強の敵」のインフレ状態! そして、前の敵はちゃっかり主人公の味方になっちゃってたりするんだよなあ。 というか、この少年漫画のパターン、私が小学生の頃から数十年経っても全然変わっていないという事実にビックリするのであります。 「人類とは地球生物の進化の果てに生まれた、この星の歴史を閉じるためのプロジェクトなのだよ」 週刊モーニング、巴啓祐「神の獣」の国東博士のセリフ。 ※1992年に週刊モーニングに数回に渡って連載されたSF漫画。 もし巨大な生物が大都市に出現したら・・・というのを、リアルに描いていた怪獣漫画の傑作だと思います。 この漫画、後世の「平成ガメラ」にも影響を与えたんじゃないか、と邪推しているのであります。 「すべての縦縞は交差したがる」 京浜兄弟社のオムニバスアルバム「誓い空しく」。 そこに収録されていた「ツィプレッセン」の音楽タイトル。 おお。意味深な、何故か「なるほど」と思ってしまう、哲学的フレーズの様ではないか。 きっと意味はないんだけどな。コレ ※京浜兄弟社というマイナーレーベルが昔ありました。 「もすけさん」「ハイポジ」「コンスタンスタワーズ」「クララサーカス」等、「へんてこ」な歌が大好きな私が大好きなグループたちが揃っていたのであります。 「苦情を言ってくる客は潜在的上得意」 NIFTY、AQUAフォーラム「16番会議室」より。 なるほど。 なるほどであるな。 ※10年ほど前、まだインターネットなど無かった頃、私はパソコン通信の会議室巡りにハマっていた時がありました。 「人間は自然を憎んでいる」 NIFTY、宮崎駿会議室「塚森」より。 ある人がある本で読んだと言うフレーズ。 ※声高に「自然を大切にしよう!」などと言っている人類は、実は自然を恐れ、自然を憎んでいるのではないか?、という発想は、昔からあったモノです。 そのアイディアで書かれたSF小説もたくさんありました。 「絶対善のいやらしさ」 ※私の考えたフレーズ。 「やむを得ない必要があると認める相当の理由」 NIFTYの「FJON」に書いてあったフレーズ。 カッコ良い。 ※この手の「くどい」言い回し、好きなのであります。 「あなたを知らない悪魔より、知っている悪魔の方がまし」 「シャーロック・ホームズ17の愉しみ」の中の「青いガーネットのたどった道筋」より。 ※「シャーロック・ホームズ17の愉しみ」は、J・E・ホルロイド他、著名なシャーロキアンたちが書いた論文、パスティーシュ、パロディを集めた本。 「冷たい事を言うようだが・・・、『こ・お・り・・・』」 ロドリンゲス(漫才)のコントより。 ※この手のとぼけたギャグが大好きなのであります。 シチュエーション的には、何かを真剣に悩んでいる相手に、苦渋の表情でこう言うのであります。 「鳴かぬのは予期していたよホトトギス」 アシモフ 「鳴けるまで勝負を捨てるなホトトギス」 ハインライン 「鳴かぬのは種の限界かホトトギス」 クラーク 「鳴かぬなら沈めてしまえホトトギス」 小松左京 NIFTYの「SFフォーラム」より。 なるほど、なあ。 ※この「誰それがホトトギスの句を詠んだとしたら」というヤツは、昔からいろいろなバージョンがあるみたいですね。 「地獄をば わが世とぞ思う ドンガバチョ」 (意味不明) ※ひょっこりひょうたん島より。 どんな逆境にも負けない不屈の精神と脳天気の人、ドンガバチョ大統領の名セリフであります。 「あー これか あれか。あれか これか。ふたつにひとつ。あー 道はふたつ。俺はひとり」 ひょっこりひょうたん島の「ダンディの歌」より。 自分の正体をバラしてでも子供たちを助けに行くか、それとも自分の身を守るためにダンマリを決め込むか・・・、という悩めるダンディーのセリフ。 ※ダンディーは黒ずくめの格好をしたニヒルで格好良い元ギャング。 幼少の頃に「ひょっこりひょうたん島」を観ていた女性たちの中には、このダンディーが「初恋の人」という人も多いみたいなのであります。 「少女は夢見るモノ。夢見ないのは・・・老婆」 「うたう!大龍宮城」、マンボウの台詞より。 ※身も蓋もないセリフですが、これはある意味真実なのでありましょう。 当然、男にも同じ事が言えるのであります。 「夢を見なくなった時・・・疲れている証拠です。牛乳を・・・飲みましょう」 「うたう!大龍宮城」より。 ※前のセリフの様な「なるほどなあ」と言うセリフの後に、この様な「はぐらかした」セリフが続くのが、この「うたう!大龍宮城」のシナリオの魅力だったのであります。 「ラーメンはスポーツか?って思う」 「笑っていいとも」、ナンちゃんのセリフ。 ※夏だけじゃなく、冬でも暖房の効いた店内で熱いラーメンを食べると、汗がダラダラ流れて止まらない事があります。 まさに、ラーメンはスポーツか。 「荒地ではなく、木の葉がすべて地下にある、大きな倒錯の森なのだ」 J.D.サリンジャーの「倒錯の森」より。 ※「ライ麦畑でつかまえて」で有名なサリンジャーは私の大好きな作家。 わずかな長編と数十編の短編しかない、寡作な作家ですが、学生時代より、何回も何回も繰り返し読んでも飽きない作品が一杯あるのであります。 このセリフは中でも私が一番大好きなセリフです。 とりあえず今回はここまで。 昔の日記からの抜粋なので、記述間違いや出典間違いがあるかも知れません。 その場合は、間違いを教えていただければ、これ幸いなのであります。 |
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