SYU'S WORKSHOP
ラムダの操縦席製作記
(前編)

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以前、私が「カスタマイズ」した「1/6ドール」の「小山田マキ」。
彼女は「装甲ロボット兵ラムダ」の操縦者でした。
「ルパン三世」の「第2シーズン」、
宮崎駿が演出した最終話「さらば愛しきルパンよ」でのお話です。
その作品解説はこちら

「小山田マキ」がいれば、次に欲しくなるのは当然、
「彼女が実際に座れるラムダの操縦席」なのであります。
しかし、残念な事に
「1/6ドール用のラムダの操縦席」なんてモノは
この世の中に存在してません。
「凄く欲しいのに無い物は、自分で造る!」
これが私のモットー。

と言うワケで、
6分の1サイズの「ラムダの操縦席」を
「フルスクラッチ」してみる事にしました。

以下はその「製作記(前編)」です。




数ある「宮崎メカ」の「操縦席」の中でも、
私が一番好きなのが今回の「ラムダの操縦席」です。
これは「ロボット」の操縦席であり、
すなわちそれは
私の大好きな「SFメカ」の操縦席だからであります。

今回の「フルスクラッチ」は私にとって
かなりの「大物」になりますが、設計図とかは書かずに直接、
身近な所にあった「厚紙」を切って「立体物」をまず製作していきます。
これがいつも私の設計図になるのです。



「操縦席」の基本は「座席」にあります。
その「座席」を取り囲むようにして
様々な「メカ」が周りに配置されているのです。
座っているのが以前「カスタマイズ」した「小山田マキ」。
「座席」の大きさ・形状を決める事はイコール
「操縦席全体の大きさ」を決める事でもあるのです。



「座席」の大きさが決まったら、周囲をまた「厚紙」で作っていきます。
「実際の映像」や「資料本」を見ながら作業を進めていきます。
が、しかし、この「ラムダの操縦席」、
作品中に登場するのはほんの数カットだけ。
さらにアニメ特有の「カットによって、その形状は違う」のであります。
判る所は正確に、
判らない所は「妄想」を膨らませ、
「多分、ここはこうなっているハズだ。いや、こうなっているべきだ」と
製作していく事にしました。



「フルスクラッチ」する際、私は設計図は書きませんが
「イメージ・スケッチ」はよく描くようにしています。
今回の「ラムダの操縦席」は
大きく「7つの構造物」で構成する事にしました。

すなわち、
1)背面の壁と床からなる「全体のベース」。
2)操縦席の「座席」。
3)座席左右の「サブ・コンソール」。
4)座席正面の「メイン・コンソール」。
5)右手奥にある「レーダー・ユニット」。
6)操縦席の要となる「レバー類」。
7)メイン・コンソール上部に付く「オーバーヘッド・パネル」。
以上の7つです。



と言うワケで。

「ラムダの操縦席」が完成しました。
あ、嘘です。

みなさんはこの「厚紙製のラムダの操縦席」を見て
とても不安になられた事だと思いますが、
私の方がもっと不安です。

本当に「1/6ラムダの操縦席」なんてモノが
「フルスクラッチ」出来るのでしょうか・・・?



などと思いつつ、
「厚紙」で作ったパーツを今度は全部「プラ板」に移し替えていきます。
「厚紙バージョン」である程度
「ここは、も少し大きく」とか「ここは、も少し角度を付けて」と
試行錯誤を繰り返して、「サイズ出し」しておく事が大切です。



どんどん「プラ板」を切っていきます。
今回「全体ベース」は「1,2ミリ」を、
それ以外の場所は「1ミリ」のタミヤのプラ板を使用しています。

ちなみにタミヤのプラ板は「ツルツル面」と「梨地面」がありますので、
「表面が梨地」になる様に注意してカットしていきました。
(もっとも、これは最終的に表面全体にフィニッシングペーパー、
紙やすりをかける事になりますので、結果、あまり意味のない事でした)



時には全く同じで、しかも複雑な形状のパーツを
何枚も切らなくてはなりません。
私はこれがとても「苦痛」なのでありますが、
「私はマシン・・・。同じプラ板を何枚も切り抜くただのマシン・・・」
などと自分に言い聞かせて切っていきます。



パーツを「組み立てる」前に、
「パネルライン」として「スジ彫り」をプラ板に施しておきます。
理由は立体物に組み立てた後の「スジ彫り」は大変だからです。
使用しているのは、洋裁に使う「針」を噛ました「ピンバイス」。



また、「苦労して作った面白そうな形状」は、
後々「複製」が作れる様に「型取り」しておきます。
使用しているのは「ワークアソシエイション」の「型想い」です。
とてもふざけたネーミングの商品ですが、
実は優れモノで、私はいつも愛用しているのであります。



つづきます。

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