SYU'S WORKSHOP
ラムダの操縦席製作記
(前編)
(2/4)




「SFメカ」には「スリット」が多用されています。
「ラムダの操縦席」も、
いたる所が「スリット」になっているのです。
しかし、この「スリット」を再現するのがとても大変なのでした。

作ろうとしている「スリットの幅」よりも「微妙に小さい」直径のドリルで、
スリットの「始点」(ある時は中間点)「終点」に穴を開け、



それをカッターナイフで切って繋げていきます。
それを最終的には紙やすりで「整形」していきました。



これは座席左手にある「サブ・コンソール」のパーツです。
各所に様々な直径のドリルで穴を開け、
その穴と穴を結ぶラインをそれぞれ切っていきます。



「スリット部分」はもちろん、
「四隅が直角じゃなくて微妙なアールになっている」
様な開いた場所にも、
こうして前もって各ポイントにドリルで
穴を開けておかなければなりません。



これは「メイン・コンソール」のパーツ。
「フルスクラッチ」はある意味とても楽しい作業なのですが、
私はこの「スリット開け」が大嫌いです。
とても大変で面倒な作業だからです。
この際、いっその事、



どこかの「メーカー」から、
誰でも簡単に「スリットを開けられる」様な器具「スリットくん(仮称)」
みたいなモンを出して貰えないモノでしょうか?

どんな器具かはよく分からないけども。



などと思いつつ、
段々とパーツが揃ってきました。
プラ板に赤マジックで記号を書いているのは、
それがどの部分のどこの部品かを示すためです。

次に実際に組み立てて「立体物」にしていきます。



立体物の「内部骨格」として
「5ミリプラ角棒」を使用しました。
立体物にするに当たって細心の注意が必要とされるのが、
「垂直は垂直に。平行は平行に」という点です。
これがまたまた神経を使う作業なのであります。



人間の目というのは不思議なモノで、
「本来直角であるべき所が1度狂っていて」も、
「本来平行であるべき所が1ミリ狂っていて」も、
歪んでいる事がすぐに判ってしまうのであります。

特に今回の様な「メカ物」や、サイズの小さい物の場合、
それは顕著に現れてきます。
全高1メートルの直方体の垂直が1度狂っていても
そんなに気にならないのに対し、
全高10センチの直方体の垂直が1度狂っていたら
とても気になる、という道理なのであります。



つづきます。


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