SYU'S WORKSHOP
ラムダの操縦席製作記
(後編A)
(1/4)
みなさんは「フルスクラッチのジレンマ」という言葉を
ご存じでしょうか?
もっとも、今、私が造ったフレーズですが。
2次元創作物である
漫画やアニメに登場するデザイン物を立体化する場合、
「造っていけば造っていくほど」
「カタチが出来上がっていけば行くほど」
「それはオリジナルとは違うモノになっていく」
と言うとても哀しい法則なのであります。
それはまるで
太陽を目指して昇っていけば行くほど
落下する事が約束されたイカルスの寓話の様。
などと言いつつ、
今回は「ラムダの操縦席製作記」の「後編A」なのであります。
「A」という事は、今後「B」があるのであります。
やはり「後編」は一回だけでは終わりませんでした。
すいません・・・。
![](lam81b.jpg)
「メイン・コンソール」にある「ディスプレイ」の外周部に
「バルジ(突起物)」を作っていきます。
「EVERGREEN」社のプラ材をカットして貼り付けていきます。
![](lam82b.jpg)
「スリット」同様、「SFメカ」には
この手の「バルジ」が多用されており、
再現するのが非常に面倒な部分です。
「同じ幅と長さ」の物が「同じ間隔」で整然と並んでおり、
とても細かい正確さが要求されるからであります。
「バルジ」の表面を紙やすりで整形しているところです。
白いプラ板を「やする」場合、
表面にマジックであらかじめ色を塗っておくと
「微妙なやすり具合」が判断出来るので、
いつも私が行っている方法なのでした。
![](lam84.jpg)
以前作った「スロットル・レバー基部」の前と後に
新たに作ったパーツを接着しました。
プラ板を切って貼って組み立てていく「スクラッチ」の場合、
様々な形状のパーツを作り、それらを組み合わせる事によって
単純なプラ板の組み立てではない
「複雑な形状で出来上がっている」雰囲気を出すのです。
ここにレバー類を差し込んで、
![](lam85.jpg)
スロットル・レバーを中心とした
「左手操作系ユニット」が完成しました。
この「レバーやスイッチがごちゃごちゃとたくさんある」感が、
「宮崎メカ」の操縦席っぽい所であります。
![](lam86.jpg)
「5ミリのプラパイプ」をカットし、
![](lam87.jpg)
「メイン・コンソール」側面の計器を作りました。
延びているコードは「PRO-HOBBY」社の
「外径1ミリ、オイルパイプ用ブラックチューブ」です。
![](lam88.jpg)
何だか鮨の「大トロ」みたいですが。
そうではなく、
半円形に切り出したプラ板の外周部に
タミヤの「エポキシパテ」を盛りつけているところです。
このパテが固まる直前に、
油絵の具の「蓋のギザギザ」を押し付けて
「ギザギザのモールド」を写し取ろうという作戦です。
この油絵の具は「HOLBEIN」の「バートン・アンバー」で、
私がAFV模型を作る際、
いつも「ウォッシング」に使用しているモノです。
![](lam89.jpg)
こうして出来上がったのが、
この「ダイヤル・スイッチ」です。
![](lam90.jpg)
「操縦席」の中に点在する「スイッチ」は大別すると
「ON/OFFするモノ」
「可変的にパワーをコントロールするモノ」
の二種類に分けられると思います。
また、その操作方法は、
「押したり引いたりするモノ」
「つまんで捻るモノ」
「回転させるモノ」
「上や下に動かすモノ」
「スライドさせるモノ」
など、いろいろあると思います。
「このコンソールにはこのタイプのスイッチを付けよう」
とか
「この操作卓にはこのスイッチが良いなあ」
などと妄想しながら作っていくのは、
とても愉しい作業なのであります。
つづきます。
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