SYU'S WORKSHOP
巨神兵オーマ製作記
(後編)

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「巨神兵オーマ製作記」もいよいよ「後編」です。
今回で「本当に」完成します。



「巨神兵」は「宮崎駿」の「巨人の系譜」に位置するキャラクターです。

アニメ「風の谷のナウシカ(1984)」から13年後、
それは「もののけ姫(1997)」の「ディダラボッチ」となり、
遡れば、
東映動画入社数年後の彼が、病院のベットで設定スケッチしたという
「太陽の王子 ホルスの大冒険(1968)」の「岩男のモーグ」になります。

いや、その間にも、
そのシーンを作画担当した「空飛ぶゆうれい船(1969)」の
「巨大ロボット ゴーレム」や、
絵物語として発表された「シュナの旅(1983)」の
「みどり色の巨人」がいます。

さらに加えて、
TVアニメシリーズ「赤銅鈴之介(1972〜73)」の
コンテを切った回の「青銅鬼」をあげる人は
(巨大じゃありませんが)、
かなりマニアックな方でありましょう。

そして、
これらの全てのルーツは、
学生時代に観たフランスの長編アニメ「やぶにらみの暴君(1852)」の
埴輪型「巨大ロボット」にあるのであります。


なんて事を言いつつ、




「巨神兵オーマ」に電飾を仕込んでいきます。
本来私は「ムギ球」のフィラメントの光が好きなのですが、



今回ばかりは「胴体内部で結線」する事もあり、
また「球切れ」も心配して、
「発光ダイオード」を使用する事にしました。

左が「ネット販売」で見つけた「2×3ミリのチップLED」
(すでにチップに抵抗付きで配線済み)と、
左が通常の「ムギ球」です。
やはり、「光源」的にはムギ球の光の方が良いのですが・・・、
しょうがありません・・・。



これは「やまと興業(株)」から発売されている
「フレキシブル発光ロッド」というモノです。



根元に光源を仕込む事により、
ロッド全体が「ほわーっと光る」のです。

これを「オーマ」の肩にある「4本突起」に利用します。



ロッドの直径が「7ミリ」ですので、
それが差し込める大きさのプラパイプをカットし、
その底に「チップLED」を置き「プラ板」で蓋をしました。

これが「光源付きロッド・ホルダー」となります。



こうなります。

「ロッド・ホルダー」は市販されているみたいなのですが、
探して買いに行くのも面倒くさく、
私は自作してしまったのであります。



「肩の4本突起」以外に、
「口腔内の粒子加速砲」と「二つの眼球」を光らせるため、
「別系統」で3つの「チップLED」を用意しました。



それらを「ハンダ付け」してまとめ、結線していきます。
私が一番苦手な作業です。



矢印の「LEDから抵抗のある根元」までが「必要以上に長い」のは、
「この状態で売っていたから」であります。
それを「自分で短く結線し直す技術」が私にはないので、
このまま使用する事にしたのでした。



「電飾の仕組み」が完成したので、
「頸部」に入れておいた「溝」に「LEDの配線」を沿わし
「下顎」から先へと延ばしました。
これでようやく「下顎」を「頸部」に固定する事が出来ます。

「下顎」の微妙な向きや角度を調整し、
「エポパテ」でガッチリ接着・固定していく事にします。



「粒子加速砲」用の「チップLED」は、
口腔内のこの位置に「セメダインのスーパーXクリア」を使い、
がっちりと接着してしまいます。



口の中の「LED」と目を光らせるための「LED」。

まだ「巨神兵」にはなっていませんが、
これはこれで格好良い「クリーチャー」なのであります。



空洞にしておいた「胸骨部」に「LEDの配線」をまとめて押し込みます。



自作した「光源付きロッド・ホルダー」は、
前もって位置を決めておいた「僧帽筋」や、



「三角筋」に「エポパテ」で接着・固定していきました。



固定した「ロッド・ホルダー」に「発光ロッド」を差し込み
発光させてみました。

この「巨神兵オーマ」のフォルムを見ると、
後のいろいろな「造形物」に影響を与えた事が判ります。



「発光ロッド」はカッターで削る事が出来ます。
ストレートな「円柱」のままだと変なので、
削って「先細り」になる様にしていきます。



さらに、
お湯につけ柔らかくして「癖」をつけ、
「湾曲」させていきました。



つづきます。

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