SYU'S WORKSHOP
巨神兵オーマ製作記
(後編)

(5/7)




と、その前に。

「オーマ」に絡ませる「フィギュア」を作ります。

サイズを出すため「食玩の工事現場のおじさん」を
「オーマ」の掌に乗せてみました。
これだとちょっと大きい感じがしました。

検討した結果、
「13ミリ前後のフィギュア」が良いと判断しました。
「ナウシカ」の身長が「160センチ弱」だとして、
これは「1/123」の縮尺スケールになります。

以前「製作記前編」で
「今回のオーマは1/200」と書きましたが、撤回いたします。
「1/123の巨神兵オーマ」であります。

造形実寸が「33センチ」ですので、
「全長40メートルちょい」、
いわゆる「ウルトラマン」と同じ身長設定となりました。



当初は「1/144のAFVフィギュア」か、
「1/87の鉄道模型(HOゲージ)用フィギュア」を改造して
作ろうと思っていたのですが、いずれも
「帯に短し襷に長し」。

結局、これも「フルスクラッチ」する事にしました。

「0,5ミリ」の「胴線」で「芯」を作ります。



「銅線を結ん」で「頭」を作り、そのまま下に延ばして「胴体と足」、
そこに別の「手の銅線」をハンダ付けしていきました。



完成した「銅線の素体」です。

最初、作ろうと思っていたのは、
「ナウシカ」と「皇兄ナムリス(漫画版に登場するキャラ)」の二人だけで、
もう一体は「予備の素体」だったのですが、
いずれの「素体」の出来も良く、
「じゃ、クシャナも作っちゃおっと」と予定を変更しました。

「素体」に「肉付け」していきます。



「エポパテ」に「シンナー(うすめ液)」を「一滴」垂らし、
「爪楊枝」で丁寧に捏ね混ぜ合わせていきます。

こうして
「とても緩いゾル状のエポパテ」が出来ます。



それを「スパチュラ」ですくい上げ、



銅線の素体に、「盛り付ける」と言うよりも
「ぺと」と少量くっ着けていきました。

これも一気に続けて作業は出来ず、
少し着けては乾燥を待ち
(ゾル状エポパテの乾燥は2〜3日かかります)、
さらに「ぺと」と着けては乾燥させ、
少しずつ「形状」を出していきました。

絵の技法で「点描」という描き方がありますが、
それの「立体版」なのであります。



「キツネリスのテト」も作ります。

これはさらに細い「0,08ミリ」の「銅線」で「芯」を作りました。



これも「ぺと→乾燥」「ぺと→乾燥」「ぺと→乾燥」と
「ゾル状エポパテ」をくっ着けていきました。



こうして完成した「ナウシカ三人組」です。
「皇兄ナムリス」「ナウシカ」「クシャナ殿下」であります。

「マント部分」は「極端に薄く延ばしたエポパテ」を
何回かに分けて(皺を制御するため)巻き付けていきました。

身長「13ミリ」の小さなフィギュアですが、
こんなのでも完成するのに「3ヶ月」かかったのであります。



「ついで」です。
漫画「風の谷のナウシカ」に出てくる「巨神兵の鍵」である
「秘石」もフルスクラッチしました。



これは「中空」で「ムギ球」を入れる事により、
劇中通りに四方八方のレンズ部が発光するのであります。

このサイズは「1/6」。

残念な事に、
今回の「オーマ」や「ナウシカ」のサイズに合わせて、
これも「1/123」で作るなんて事は、
「小松左京」の「模型の時代」じゃないんだから、
私には出来なかったのであります。



さらに、「ついで」です。
アニメや漫画に出てくる「タペストリー」も作りました。

「刺繍」などで使う「ジャバクロス粗目生地」に、
「A-one」の「アイロンプリントシート(白・薄色生地用)」を使い、
手持ちの資料図画を転写してみました。

この図柄のタイトルを「妄想設定」するならば、
「エフタル盛衰縁起絵巻 序之三、
巨神兵怒りて都市を焼き火の七日間始まれり」
ってなところでしょうか。


さあ!
次のページからやっと
「巨神兵オーマ」の完成写真なのであります!
2ページあります!


つづきます。

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