SYU'S WORKSHOP
ZIS-5 3tトラック
RUSSIAN 3TON TRUCK
(2/3)




荷台の下の「道具箱」を、「0,3ミリ」のプラ板で作り直し、
それを開いている状態にして、中に工具類をゴチャゴチャと入れてみました。
スケール・モデルにおいて、
この様に「全体の中のどこか一部分だけ、細かく手を入れる」という手法は、
模型の「精密感」を出すのにとても有効な方法だと思います。
使用したのは「ITALERI」の「FIELD TOOL SHOP」です。



また、この手の「工具類」は、模型のスケール感も出してくれると思います。
つまり、実際の「ZIS-5 トラック」を見た事がない人でも、
そこに「日常生活で良く見るドライバーやハンマーなどの工具類」を配置する事によって、
「何となくZIS-5の大きさが分かる(想像出来る)」という仕組みです。
え?人物フィギュアを置けば一発で分かるって?
あ、そりゃ、そうですね・・・。



キット付属のタイヤが「経年変化によってプラを浸蝕するおそれがある」という
ゴム製のモノであり、そのディテールも「チープ」な様に感じましたので、
「SDS(FORT)」社の「ZIS-5V」のタイヤをキャストで複製して使用しました。



後部「牽引具」には、「DONALD?」の「極細チェーン」で「留め具」を繋げ、
ディテール・アップしてみました。



木製の「荷台」が「昔のトラック」の感じを良く表しています。



シャーシ部分。
この「メカニカル」なところは、戦車模型にはない、ソフトスキン模型の素晴らしさ、
楽しさだと思います。
ソフトワイヤーで少し(例によって適当ですが)パイピングしてあります。



このトラック、戦時中は「戦時簡易型」の「ZIS-5V」が作られました。
それは、中央の「箱形キャビン」が鉄板ではなく、
なんと驚く事に「木製」なのでした。



この手の「ソフトスキン車輌」は、
文字通り「敵の銃弾」に対抗する装甲は持っていないのですが、
それにしても、木製の車内に押し込められた兵士たちはとても不安だった事でしょう。
そして何よりも驚くのは、
そんな車輌を作っていた国が、最終的には戦争に勝った事であります。
凄いぞ、ソ連軍!



このトラックのフロントガラスはとても特徴的です。
フレームによって左右が「1対3」に分割されており、その運転手側の窓が、
さらに上下に分割されているのです。
また、その上部のガラスは表側に向かって開く様になっています。
キットの箱絵と資料写真を見ながら、それを再現してみました。

窓ガラスはキットの厚いモノは使用せずに、「0,2ミリ」の「透明プラ板」で作り直しました。
「ソフトスキン車輌模型」を作る場合、
この窓ガラスを薄い透明プラ板で作り直すだけでも、
元のキットが見違えるように「良く」なるので、お薦めなのであります。



ヘッドライトはいつもの「MODELER'S」の「ライトレンズセット」を使用。
私がこの手の透明パーツを接着する時に使うのが
「COLLE VITRAGES」の「SPECIAL RHODOID GLUE」という接着剤です。
いわゆる木工用水性接着剤で、白い液体状のモノです。
乾燥するともちろん透明になります。
が、これ、「木工ボンド」と違って硬化後に弾性が出ず、
またその接着力もかなり強力なので気に入っているのでした。
面相筆で流し込む様に接着面に入れていきます。



まだ、つづきます。


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