SYU'S WORKSHOP
1/55 装甲ロボット兵シグマ製作記
(4/4)




「1/55 シグマ(ベース付き)」の完成です。

そう言えば、
これを見た人が「何だか貯金箱みたい」って
感想を洩らしていましたっけ。

わははは。
確かに「玩具チック」テイストなのであります。



ベースの穴蔵の中で
起動される瞬間を静かに待つシグマ。



左側のスイッチを入れると、



ベース内の床面が発光。
シグマの異形を浮かび上がらせます。



そして右側のスイッチを入れると、



シグマが「ブルブル」と身体を震わせて、
穴蔵から出てくるのであります。
上手く行けば。

何でこんな動きのギミックを「動画」で見せずに
紙芝居で紹介しているかと言うと、
ウチには動画を撮れるカメラがないからであります。
わっはっはっは。

情けない・・・。



「シグマ・ファン」の中には
「シグマの前脚も後脚同様に『山形(やまなり)』なんじゃないか?」
と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、



シグマの前脚はベース内では
この様に「弓形(ゆみなり)」なのであります。
それが出てくる時に「山形」になるのです。

今回私は
ベース内の形状に準じたのです。



シグマは異形揃いの「宮崎メカ」の中でも、
特に際立った奇形のロボットです。

なにしろ「頭が二つ」あるんですから。



前にも言及した事があるのですが、
この元ネタには第二次大戦初期に登場した
「双砲塔戦車」にあるのだろうと私は思います。

「ツイン・ターレット」と呼ばれたこの手の戦車同様、
シグマは「ツイン・ターレット・ロボット」なのです。

ちなみに、写真は以前私が作った
ポーランド軍の「7TPdw」です。



「頭が二つある」という造形は、
ある種「悪夢的」でもあります。

そう言えば、昔、
頭が二つある狂人が暴れる
「双頭の殺人鬼(1959)」という日米合作の
気味の悪い怪奇映画もありましたっけ。



シグマを屋上に上げてみました。



シグマの気味悪さのもう一つの意匠は、
背中に生えたこの「排気筒」にもあります。
これ、どこかで見たと思っていたら、
そう「エイリアン」なのであります。

シグマが登場した「さらば愛しきルパンよ」の制作が「1980年」。
「エイリアン」が「1979年」ですから、
その影響も(かすかに)あったのかも知れません。



劇中のラスト。
「制御装置」を外されたシグマは自制を失い、
自分が生まれた「永田重工」を破壊していきます。

(写真は以前フルスクラッチした『シグマの制御装置』)

それにしても、ああ。
・・・
こうして段々と
「私のスクラッチの輪が閉じられていく」
感じがして、
とても嬉しい今日この頃なのであります。



「シグマに研究所を破壊して
自爆するように命令したわ」
これは「小山田マキ」のセリフです。

最後、
紅蓮の炎に包まれる「永田重工」内部の遠景に、
それでも命じられたまま一人破壊行動を続けるシグマの姿は、
「SFロボット・フェチ」の私の琴線に
ビシビシと触れるのであります。

泣けるほど格好良く、そしてとても哀しい、
名シーンだと思います。



ところで。

今回フルスクラッチしてみて初めて気がついたのですが、
このベースの中のシグマって、
「犬小屋の中の犬」なんですね。
SF「犬小屋の中の犬」。



ちょっと特撮してみました。


と言うワケで、
最後まで読んで下さいまして、
本当にありがとうございました。



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