宮崎駿の「さらば愛しきルパンよ」(詳しいストーリィはこちら)に出てくる「ラムダのアジト」を発見したので、ご報告いたします。 素晴らしい技術と驚異的な熱意で「1/6全可動 装甲ロボット兵ラムダ」を作られている「腰痛さん(腰痛さんのリハビリ工作室)」によれば、「もう時代はラムダ」なのだそうです。 なるほど。 私も薄々「そうじゃないかしらん?」と思っておりましたので、今回は劇中登場する通称「葉桜ビル」を「フィールドワーク」してきました。 その結果をここに発表するのであります。 |
![]() 劇中のセリフ 「ロボットは戦意を喪失、逃走中。 路地をぬって高円寺方面へ向かっている」 にある通り、 高円寺住宅街の路地はとても狭く入り組んでいる。 道幅にして「3メートル60センチ」もあれば良いほどだ。 ![]() そんな中を、 飛行時の全翼が「7メートル強」はあろうかと思われる 「装甲ロボット兵ラムダ」が 低空で通り抜けていったのだ。 さすが「小山田マキ」と言うしかない。 ![]() 住宅街の向こうに「黄桜ビル(仮称)」が見えてきた。 ![]() 劇中では「葉桜ビル」と名前を変えて登場。 ここが「ラムダの秘密基地」である。 「新宿出撃」のために設けられた「前哨基地」であろう。 もちろん、本拠地は「川越」にある「永田重工」である。 ![]() 当然、「ラムダ」が二回目の「新宿出撃」から 「高円寺の狭い路地をぬって」ここに帰還したのは、 空中に展開していた「国防省」の追跡ヘリを撒くためであった。 ![]() これが「黄桜ビル」の全景。 ご覧の通り実はかなり開けた場所にある 「環七」に面した結構目立つ建物なのだ。 もし追っ手のヘリが無かったら 「新宿→青梅街道→環七」という帰還ルートを 「ラムダ」は使っていたのかも知れない。 というか飛んでいるのだから「直線コース」だったか。 ![]() この「屋上看板」の下に ルパン一味(ニセ)のアジトがあった。 この写真はビルを「南東」から見ている。 ![]() これは「東」から見た写真。 「地下1階」「地上7階」の立派なビルだ。 屋上には「機械室」があり、さらにその上に「広告塔」がある。 銭形(ルパン)が「小山田マキ」から「砂糖抜きコーヒー」を 飲ませて貰った部屋が、その「機械室」である。 ![]() 「北東」より望む。 「黄桜」のイメージキャラ「河童」のイラストが描かれているが、 劇中では描写されていない。 まあ、当然の事ながら劇中では「葉桜ビル」だからである。 ![]() さて。 実はこの「黄桜ビル」の近くに 当時「さらば愛しきルパンよ」を制作した 「テレコム・アニメーション」が入っていたビルがある。 その名も「永田ビル」。 劇中の「永田重工」の名称は 政治の中枢「永田町」の捩りでもあったのだろうが、 この制作プロダクションが入っていたビルの名前からも 取られていたのだ。 上の写真はそのビルの脇道に入った所。 劇中「銭形(ルパン)」が「ラムダのアジト」を見つけ、 バイクで入って行く、あの道である。 真向かいに見える白いビルは「(旧)中野病院」。 ![]() 当時スタッフは「黄桜ビル」周辺はもちろん、 「新宿」ロケハンなどを行い、それを作画や美術に活かしたという。 もちろん「さらば愛しきルパンよ」の中にも 「都合の良い作画上の嘘」は多々あるのだが、 「知らないで付く嘘」と「知ってて付く嘘」の差は 歴然と作品の「質」に影響してくるモノなのだ。 ![]() 「黄桜ビル(葉桜ビル)」のある「環状七号線」、 この付近は「日本酒広告塔プロムナード」とも呼ばれ(うそ)、 他にも「両関」やら 「太平山」の屋上看板が密集しているのであった。 ![]() あっ!! って、実写の夜景と昔ゲットした クレーンゲームの景品の「ラムダ」を合成してみた。 2001年に出回っていた「10センチ」の「ラムダ」であるが、 撮影時に「ライティング」を考え、 合成時に「ブラー」をかけてやると 「それっぽく」見えるモノである。 |
以上、「ラムダのアジトを探して」レポートでありました。 実はこれらの写真は、以前私が作った「1/6 ラムダの操縦席」の「メインコンソール」の「中央GUI」のディスプレイ用に数年前撮影したモノであります(一部、追加撮影していますが)。 その写真を縮小コピーして「モニター」の裏側に貼ったのでした。 「さらば愛しきルパンよ」の制作が「1980年」。 この写真を撮影したのが「2003年」の秋頃ですから、「20年以上」も当時の面影を残す、とても由緒正しい建物なのであります。 「装甲ロボット兵ラムダ好き」としては、未来永劫残り続けてもらいたい「記念碑的建築物」なのであります。 さて。 区切りが良いので今回のエッセイはここで終わりますが、本エッセイは次回「発見!ラムダのアジト(2)」へと続きます。 そこでは「さらば愛しきルパンよ」の物語上の「時系列」と「ラムダの飛行ルート」を考察してみる事にいたします。 |
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